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機能性表示食品となった“温州ミカン”の成分「β-クリプトキサンチン」って?

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2015年4月から新しく「機能性表示食品制度」が始まっています。この制度は、論文など科学的根拠を示して消費者庁に届け出れば、国の審査なしに具体的に健康効果を表示できるというもの。

実は、2015年9月に、静岡県三ヶ日町特産の“温州ミカン”が機能性表示食品として認められています。その効果は、β-クリプトキサンチンが骨を丈夫にするというものです。これは大人女子にも見逃せませんね。

骨を丈夫にするのはカルシウムじゃないの?

骨というと、ただ硬いだけのようなイメージですが、実際は常に代謝を繰り返しながら成長しています。成長のピークは20代ですが、その後も代謝は続いていきます。骨を壊す働きの「骨吸収」と、骨を作る働きの「骨形成」を繰り返すことで、新しい骨に生まれ変わっているのです。

骨を形成するにはカルシウムが必要ですが、それ以外にもタンパク質、ビタミンD、ビタミンKなどが欠かせません。それらの栄養素が不足すると骨形成が間に合わず、骨がもろくなっていきます。加齢により女性ホルモンのエストロゲンが不足しても、骨形成が追い付かなくなって骨粗しょう症の原因となってしまいます。

温州ミカンが機能性表示食品として認められたのは、温州ミカンに含まれるβ-クリプトキサンチンに、骨吸収を抑えて骨形成を促す働きがあることが分かってきたからなのです。

“β-クリプトキサンチン”って何なの?

β-クリプトキサンチンはカロテノイドの一種で、温州ミカンのオレンジ色の元になる天然の色素です。カロテノイドは植物が光合成をする際に必要なため、すべての植物に含まれています。

β-カロテンやリコピン、ルテイン、アスタキサンチンなどもカロテノイドです。β-クリプトキサンチンが最近になって注目されているのは、活性酸素の発生を抑えたり除去する働きや、動脈硬化を予防したりアレルギーに対しても効果があるということが分かってきたためです。

温州ミカン以外のミカンでもβ-クリプトキサンチンは含まれています。骨を丈夫にしたい人だけでなく、生活習慣病が気になる人は、ミカンを食べるといいのですね。

“温州ミカン”に含まれるヘスぺリジンやペクチンも◎

もちろん温州ミカンには、β-クリプトキサンチン以外の気になる成分もいっぱいです。白い筋にはヘスぺリジンが含まれていて、毛細血管を強くしたり血圧を下げる働きをします。ヘスぺリジンには、ビタミンCを守る働きもあるので、温州ミカンのビタミンCをムダにすることなく摂取できますね。

また、白い筋や薄皮には、食物繊維のペクチンも豊富に含まれています。ペクチンは水溶性食物繊維なので、便を柔らかくして排出しやすくする効果があるのです。

大人こそ食べたいミカン

ミカンというと子供の食べ物というイメージもありますが、実は大人こそしっかり食べたいフルーツだったんですね。

この冬はミカンをたくさん食べて、健康をしっかりキープしましょう。

(image by fotlia)


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