カレーに欠かせない名脇役といえば福神漬け。でも脇役であるがゆえに福神漬けが何からできているかすら知らないで食べているという人も多いはず。
福神漬けに使われている野菜といえば、なんとなく「大根と何か薄っぺらいやつ」なんてうる覚えになっているのではないでしょうか。実際は、「大根、茄子、カブ、瓜、シソ、レンコン、なた豆」の7種類もの野菜からできているんです!
そこで今回は、知っているようで知らない福神漬けについて調べてみたいと思います。
名前の由来は七福神!
福神漬けは比較的最近開発された漬物。そのため開発者もきちんとわかっています。明治18年(1885年)、東京は上野の漬物屋「山田屋」の店主・野田清右衛門が10年もの年月をかけて開発したのが福神漬けなんです。
東京・上野近辺でとれた7種類の野菜の野菜を材料にしたことと、「山田屋」の近くに弁財天が祭られている不忍池があったことから七福神にちなみ福神漬けという名称になったとされています。ちなみに「ふくしんづけ」と呼ぶ地域もあるそうですよ。
福神漬けに使われている7種類の野菜を知ろう!
福神漬けに使われているのは大根、茄子、カブ、瓜、シソ、レンコン、なた豆の7種類の野菜です。それぞれ紹介していきます!
大根
漬物としては非常にポピュラーな野菜ですね。日本では弥生時代にはすでに伝わっていたそうです。ビタミンCを多く含むほか、ジアスターゼという消化を助ける成分も多く含んだ体に優しい野菜です。
茄子
こちらも非常にポピュラーな野菜ですね。江戸時代以降に庶民の野菜として広まったと言われています。野菜として特に栄養に飛んでいるわけではありませんが、その食味から漬物としては人気の野菜です。
カブ
アブラナ科の植物。根の部分だけでなく、葉の部分にも栄養素が豊富な野菜です。
瓜
瓜は成長すると柔らかくなってしまうので、漬物として食べる場合には未熟なものを使用します。漬物用の青うり・新うりは通称”かりもり”と呼ばれています。これはそのカリッとした食感に由来した通称だとされています。
シソ
香りが特徴的な香味野菜です。香りのもとはペリルアルデヒドと呼ばれる成分で、食欲を増進させる効果があるほか、食中毒予防としても効果を発揮します。
レンコン
サクサクとした食感が魅力の根菜です。レンコン特有の食感を生み出しているのが、ムチンと呼ばれる納豆などにも含まれている成分。ムチンは消化器の働きを助ける作用があります。またポリフェノールも含まれているところもヘルシーです。
なた豆
なた豆と聞いてピンとくる人は意外に少ないはず。でも福神漬けに入っている戈のような野菜といえばわかるのではないでしょうか。あれがなた豆です。
インゲンのような形をしており、それを輪切りにするとああいう形になるんです。ちなみに福神漬けに使う場合は未熟な小さいものが好まれます。
福神漬けをじっくり食べてみよう
あまり意識することなく食べてしまいがちな福神漬けですが、たまには1つ1つの野菜に注目してじっくりと味わってみてはいかがでしょうか?いつもより美味しく感じるかもしれませんよ!
カレーのお供と言わず、それだけで白米を味わう…なんていうのもいいかもしれません!縁起物だと思ってぜひ召し上がれ。