突然ですが、あなたがコインを4回投げたとします。「裏・裏・裏・裏」と出ました。次に出やすいのは裏ですか?表ですか?
答えは、どちらも確率は同じです。当たり前ですよね。表が出る確率も、裏が出る確率も1/2ですから。しかし、なんとなく「裏が4回も出たんだから次こそ表が出るはず」と思ってしまいがちです。
このように、文脈によって判断が惑わされてしまう現象を「代表性ヒューリスティック」といいます。
代表性ヒューリスティックとは
心理学におけるヒューリスティックは、人が複雑な問題解決などのために、何らかの意思決定を行うときに、暗黙のうちに用いている簡便な解法や法則のことを指す。これらは、経験に基づくため、経験則と同義で扱われる。判断に至る時間は早いが、必ずしもそれが正しいわけではなく、判断結果に一定の偏り(バイアス)を含んでいることが多い。なお、ヒューリスティックの使用によって生まれている認識上の偏りを、「認知バイアス」と呼ぶ。
(Wikipediaより引用)
具体例は冒頭に示した通りです。コインの話だと当たり前じゃんと一蹴されてしまうかもしれませんが、日常でも判断が惑わされがちな場面が少なからずあります。
ガチャガチャ
昨今ではスマホゲームが普及し、課金をしている方も少なくないと思います。スマホゲームの課金でメジャーになっているのが「ガチャ」です。
10回引いてもお目当のキャラクターが出ないとき、「次こそは出るはず」と課金を重ねていませんか?忘れないでください。11回目も12回目も、お目当のキャラクターが出る確率は同じです。
理不尽なヤンキー
学校のガラスが割れていました。その場には優等生の子が3人と、リーゼントで短ランのヤンキーがいました。ガラスを割った犯人は誰ですか?
確率的にいうと、優等生が割った確率は3/4、ヤンキーが割った確率は1/4。それなのにヤンキーが犯人扱いされがちです。
惑わされずに正しい判断を!
このように、正しい判断がしにくい状況が日常には溢れています。
正しい判断をしないといけないときには、ぜひ代表性ヒューリスティックを思い出してください。
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