胃のレントゲン撮影のときに飲むバリウム。健康診断で飲んだことがある人も多いのではないでしょうか。
35歳以上になると健康診断で胃のレントゲン撮影が推奨されますが、35歳までの人は特に必要が無ければ受ける必要がありません。法定健診ではないので、会社の方針で年齢に関係なく健康診断の中に組み込まれている場合もあります。
レントゲンを撮るときに必要であることはわかっているのですが、そもそもバリウムをなぜ飲むのか、よく知らないですよね。そこでバリウムについて調べてみました。
バリウムをなぜ飲むのか?
バリウムを使う理由
胃のレントゲン撮影の前日は9時以降の食事が禁じられています。それは胃のレントゲン撮影のときに胃の中を空っぽにしておかなくてはいけないからです。
そして、胃のレントゲン前に渡される白い液体が「バリウム」です。なぜバリウムを飲まなければならないかというと、バリウムはX線を透過しないという性質があり、胃全体を白くすることで影がないかを探しやすくするためです。飲んだあとにベッドの上で横になったり、寝そべったり体の移動をしなくてはいけないのもそのためなのです。
また、バリウムを飲むときに必ずゲップをしないように指示されると思いますが、これはバリウムの中に発泡剤が含まれているためです。胃を膨らませるためのものですから、仮にゲップをした場合は追加で発泡剤を飲まなくてはいけなくなります。
バリウムと下剤がセットの意味は?
胃のレントゲン撮影のあとには下剤を渡されて飲むようにいわれます。これは、すぐに大便としてバリウムを排泄しなければ、腸の中でバリウムが固まってしまうからです。
下剤を飲んでもバリウムを排出できない場合があります。実際はトイレで強くいきんででも排泄したほうがいいのですが、冗談ではなく浣腸などの手段で無理してでも排出したほうがいいでしょう。
当日中に排泄できないとひどい腹痛に襲われ、最悪の場合は腸閉塞などの病気になる恐れもあります。その場合は、市販の便秘薬では効果が少ないので、病院での診察をおすすめします。
飲むより出すのが重要!
健康診断につきもののバリウムですが、胃のレントゲンよりもバリウムのほうが話題になるのは、撮影後にいかにバリウムを排出するかが問題になるからです。
心配な人は大変ですが、強めの下剤をもらうようにしましょう。浣腸というとそこまで?と思う人もいるかもしれませんが、バリウムを排出できなかったための死亡事故も発生しています。当日中に排出できない場合は病院に行くようにしましょう。