普段使っている言葉のなかで、何気なく使い分けているものってありますよね。なんとなくニュアンスで選んでいた言葉もあるのではないでしょうか?
そんな微妙な言葉選びのなかで、「企業と会社ってどう違うんだろう?」と疑問に思ったことがある人もいるかもしれません。
この記事では「企業」と「会社」の違いについてご紹介します。
「会社」と「企業」の違いって?
会社⊆企業
「会社」は「企業」の部分集合です。つまり、企業のなかに会社も含まれているということ。集合体としては「会社」よりも「企業」のほうが大きくなるようです。
一般的な「企業」と「会社」はこんな風に使い分けているのではないでしょうか。呼び方として使われているものは「○」、使われていないものが「×」です。
使われ方 | 企業 | 会社 |
---|---|---|
~勤め | × | ○ |
~に行く | × | ○ |
~概要 | × | ○ |
~を立ち上げる | ○ | ○ |
~が倒産する | ○ | ○ |
~年金 | ○ | × |
中小~ | ○ | × |
「会社」は社団法人
会社は、利益や儲けを出すことを目的としてつくられた社団法人のことで、会社法の定めによって登記設立されたものをいいます。具体的な「会社」の種類は次の4つです。
- 株式会社
- 有限会社
- 合同会社
- 合資会社
「株式会社」と「合同会社」は会社であり企業でもあります。また、「会社」は利益に応じて税金を納めなければいけません。「会社」であるなら、個人経営と変わらない状態であっても、代表者個人と経営者は別々というとらえ方になります。
「企業」は組織体
企業は、利益や儲けを出すことに限らず、生産や販売、サービスなどの経済活動を継続して続ける組織体やその事業のことをいいます。個人事業や個人商店などは「企業」に含まれますが「会社」ではありません。
株式会社や有限会社、相互会社、合名会社、合同会社、合資会社などの会社以外の法人や、個人経営で本社と支社を含めた全体のことをさします。つまり「企業」は次のものが当てはまります。
- 会社
- 個人経営の事業所
- 会社以外の法人
「企業」は、利益に応じて税金を納めなければならないという制約はありません。
ちなみに「法人」とは…
「会社」や「企業」と似たものとして「法人」という言葉もよく使われますよね。「法人」は利益や儲けを出すことに限らず、会社の利益を目的として設立された組織のことをいいます。法人でありながら「会社」ではないものは、私立学校などの「学校法人」、「宗教法人」、「医療法人」などが挙げられます。
「会社」と「企業」は目的によって違う!
利益目的だけなのか、または利益を目的としていないのかによって呼び方も変わってくる「会社」「企業」「法人」。呼び方が違うだけで同じ意味というわけではないようです。今後、「会社」や「企業」などの言葉を使うときは、意識して使い分けてみてもいいかもしれませんね。
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